野球肘

野球肘とは

野球肘とは、野球を中心とした投球動作が原因で引き起こされる肘の痛みの総称のことを言います。①肘の内側の痛み②肘の外側の痛み③肘の後方の痛み、の大きく3つに分類されます。肘の内側には組織に引っ張られるストレス、外側や後方には圧迫やこすれるようなストレスが積み重なり、痛みが発症します。
原因として、使いすぎ(投げすぎ)、筋力や柔軟性の低下、投球フォームの問題などが挙げられます。
 


 

野球肘の診断

画像検査(レントゲンやエコー)と理学所見により診断します。場合によっては医師の判断でMRIやCTなどの精密検査を行います。
肘へのストレスが積み重なることにより、肘周辺の①筋肉や靭帯の付着部の炎症②靭帯の損傷③神経の障害④軟骨の損傷などが起きます。
外側の障害のなかでも気を付けなければいけない病態として「離断性骨軟骨炎(OCD)」があります。
OCDは長期の投球禁止が必要になったり、肘の変形につながったりすることもあるため、早期の発見・治療が大切です。
 


 
 

野球肘の症状

○投球動作時や投球後の肘の痛み
○肘の曲げ伸ばしの可動域の制限
○場合によってはしびれなどの神経症状     
 

野球肘の治療方針

○保存療法
大半のケースは、保存療法にて改善します。状態に応じてリハビリテーションを行っていきます。

Ⅰ.安静期

症状に応じて必要であれば数週間から1-2カ月の期間投球を禁止し、肘の炎症改善を中心に取り組みます。軟骨障害が著しい場合などは3カ月以上の安静が必要な場合もあります。
肘の可動域の改善や患部以外も含めた柔軟性・筋力の改善を行います。

Ⅱ.部分復帰期

医師の診断のもと、投球を開始していきます。距離や力の入れ具合を少しずつ強くしていき、段階的に復帰します。
筋力や柔軟性の改善と並行して、投球動作に必要な全身のバランスを改善するようなトレーニングを行っていき、負担の少ない投球動作の獲得を目指します。

Ⅲ.完全復帰期

練習や試合に完全復帰していきます。体のケアの仕方やトレーニングの方法を覚えて、再発しないような体作りを目指します。
○手術療法
軟骨や靭帯などの組織の損傷が激しく、保存療法で改善が見込めない場合、手術に至る場合もあります。