腰椎分離症

腰椎分離症とは

背中を反らす動作や体をひねる動作を繰り返すことで、腰椎の後方(関節突起幹部)に亀裂が生じ、 疲労骨折が生じている状態です。
成長期では骨の構造が弱いため、 スポーツを行っている小学生~高校生に発症することが多く、特定方向への動作を繰り返すスポーツ(野球・サッカー・バレーなど)で、 発症しやすいとされています。
当院が過去に行った研究では、
・伸展時痛を有する場合は約 60%の確率で腰痛分離症が発症
・分離症患者様の特徴は股関節が硬く、体力が低く、練習量が多いといった特徴があります。
※腰痛分離症の治療では分離部の骨が癒合(骨がくっつくこと)する事を治療の第一目標とします。

腰椎分離症の症状

腰椎分離症の症状は背中を反らす動作で腰痛を訴える事が多く、腰痛が 2週間以上続く場合は腰椎分離症を疑う必要があります。また、狭い範囲にズキッと響く痛みが特徴的で分離高位の腰椎に叩打痛、圧痛を認める場合があります。安静にすると1ヶ月ほどで症状は落ち着いてきますが、癒合していない場合、将来的に腰椎椎間板ヘルニアや腰椎辷り症になる可能が高くなります。
そのため早期に MRIなどの診断が必要となります。

腰椎分離症の診断

診断は主に問診と理学所見及び画像所見(レントゲン、 MRICT)にて行います。
問診:痛みはいつからあり、どこの痛みなのか、何をすると痛いのかなど症状について詳細に確認します。
理学所見:反る・捻る際の痛みや腰椎を押した時の痛み、腰椎を叩いた時の痛みなどを検査します。
レントゲン検査:骨折の有無を確認します。レントゲン上で診断できる分離症に関しては、比較的時間の経過しているものと言われています。
MRI検査:局所の骨髄浮腫を確認し初期分離症の発見を行います。
CT検査: MRI後、進行度合を判断する目的に行い、 1回目の CT検査の後は、骨癒合の経過をみる為に 26ヵ月後、再度 CT検査を実施します。

      (図③)        (図④)       (図⑤)    

腰椎分離症の治療(装具療法編)

腰椎分離症と診断された場合、当院ではオーダーメイドによる2通りのコルセットを患者様それぞれの病態に合わせて作成しています。
年齢や分離症の程度、成長期の時期などを考慮しどちらの装具で治療していくかを判断します。

運動を休止してから約1ヶ月は骨が再生しようとする時期で患部はまだ脆弱(ぜいじゃく)な状態なため、初期には安静と固定が必要で、全ての運動を中止とします。

腰椎分離症の治療(リハビリ編)

腰椎分離症の治療は、CTによる診断結果によって骨癒合に要する時間が異なり、場合によっては癒合が得られない場合もあります。(下記表を参照)
リハビリではその期間に応じて適切な負荷をかけ安全かつ効果的な運動療法を実践していきます。

   初期  進行期  終末期 
 癒合の期間  2~3か月  4~6か月 1年
湯郷の割合 80~90% 50~60% 0~20% 

                       片側分離の場合の目安期間
腰椎分離症の方の多くは、下肢柔軟性の低下や体幹筋力の低下、動作姿勢不良などを招き、腰部へのストレスを強めてしまいます。なので、股関節を中心とした下半身のストレッチを行い、脊椎(腰椎)を支える筋肉 体幹筋 を強化するリハビリを疼痛や治療時期に合わせて実施していきます。疼痛が軽減してからは、運動中に姿勢が崩れないよう下半身と上半身を協調(別々に又は同時に)させるようなトレーニングも行います。