人工関節の手術

人工関節の概要

変形性関節症や骨壊死、関節リウマチなどの疾患により破壊された関節は、痛みが出たり、変形を起こしたりして、動きが悪くなります。通常の日常生活にも支障を来すようになってきた、あるいはスポーツや旅行などもっと人生を楽しみたいのに、薬、注射、リハビリテーションなどの保存療法を行っても改善が得られない場合、手術的治療をご提案します。 手術の中で上記のような疾患に対して人工関節置換術は現在、効果と安定性が期待できる方法として全世界で広く行われています。

手術実績
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手術方法の決定

患者様のご要望から年齢、既往歴、活動歴、家族背景等を十分考慮の上、人工関節置換術の要否、術式を決定します。当院は整形外科単科のクリニックです。心臓疾患、腎臓病、コントロールが不良の糖尿病などの既往歴があり整形外科で管理が困難な患者様には、安全に配慮した手術が可能な総合病院をご紹介いたします。 膝関節においては、関節全体を人工関節に置き換える全置換術、損傷により痛みの原因となっている片側だけを置き換える単顆(たんか)置換術などがあります。 なお、人工関節は衝撃に弱く、耐久年数もおおよそ20年前後であるため、激しい仕事やスポーツを希望される方、年齢が若い方には骨切り術など別の方法をご提案いたします。

当院の手術体制

手術室

当院は空気清浄度を高度にコントロールしたバイオクリーンルームという手術室を使用しています。手術室、手術機器などすべて総合病院と同レベル以上のものを備えています。 手術は膝、股関節などを専門とする医師が2人以上入って行っており、そのほか麻酔を専門とする医師、手術担当看護師が麻酔管理、看護対応を行っています。

専門分野の医師による多角的アプローチ

当院には膝関節、あるいは股関節を専門とする医師が複数在籍しており、治療方針や術式を決定するにあたっては必要に応じてディスカッションを行い、広い視野から多角的なアプローチをすることで最良の医療を提供することを目指しています。

麻酔を専門とする医師、
日本整形外科学会整形外科専門医による疼痛コントロール

術後の痛みを軽減することは、患者様の苦痛の軽減のみならず、術後のリハビリから退院後の生活まで影響する非常に重要な要素の一つです。手術時は大腿神経ブロック、関節内カクテル注射を行い、その後は内服薬につなげることでしっかり術後の痛みのコントロールを行っています。なお術後の飲水などは帰室して2時間ほどで可能、午前の手術なら夕食時からご飯も食べられます。

リハビリテーションについて 

リハビリは手術前から始まります。手術前にリハビリ担当者が患者様の膝や股関節の機能をチェックすることから、入院までの生活様式、お仕事、趣味などの情報を伺い、手術後のリハビリの進め方をご説明します。手術翌日からは、理学療法士、アスレチックトレーナーが主治医、病棟看護師と連携して患者様一人ひとりに合わせたオーダーメイドのリハビリを行っていきます。 人工関節手術の場合、おおよそ術後2週間ほど入院リハビリをしていただいて自宅退院。その後は通院リハビリとなります。ただ当院は大きな病院のようなDPC対象病院ではないので、患者様のリハビリの進行具合、ご希望によって入院期間の調整が可能です。また独居などで自宅での生活に心配がある場合は、ご希望のリハビリ専門病院へ転院も可能です。

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