2025/06/01
日本整形外科学会副理事長就任のご挨拶
日本整形外科学会副理事長就任のご挨拶
このたび、私、寺門淳は公益社団法人日本整形外科学会の副理事長を拝命いたしました。これまで、北千葉整形外科において臨床の現場を中心に地域に根ざした整形外科医療に携わってまいりましたが、このような重責を仰せつかり、身の引き締まる思いでおります。
整形外科は、運動器疾患―すなわち骨・関節・筋肉・神経に関わる病気やケガ―に対する診療を担い、人々の「動ける幸せ」を支える大切な分野です。日本の高齢化の進行とともに、骨粗鬆症や関節疾患などの患者数は年々増加しており、整形外科医の役割はますます重要になっています。
一方で、現在の医療界は大きな課題を抱えています。医師不足や地域間の医療格差、若手医師の減少といった人材面の問題に加え、財政上の制約も強まりつつあります。財務省を中心とした医療費削減の動きや、診療報酬改定のたびに進むコスト重視の議論・患者負担の増加は、医療界に大きな影響をもたらしています。
また、AI診断やロボット手術、移植医療といった革新的な技術の進化にも、我々は柔軟かつ責任ある姿勢で向き合わなければなりません。医療の質と安全性を守りながら、時代の変化に応じた診療体制の再構築が求められています。
日本整形外科学会の副理事長としての務めは、当院を含む全国の医療現場の声を届け、より良い医療の未来を築くための架け橋でもあります。引き続き、当院も地域の皆様に寄り添う医療を提供してまいりますので、今後ともご支援・ご協力を賜りますようお願い申し上げます。
令和7年6月
医療法人社団三水会
北千葉整形外科
理事長 寺門 淳